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新卒で入社した人の3年以内離職率はどれくらいですか?事業所規模別に厚生労働省の資料で確認しました

令和4年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内離職率は、大学卒が33.8%、高校卒が37.9%です。ただしこの数字は全規模の平均で、従業員5人未満の事業所では大学卒57.5%、高校卒63.2%まで上がります。1,000人以上の事業所との差は大学卒で30.5ポイント、高校卒で36.9ポイントあります。2026年8月28日に厚生労働省の公表資料で確認した数字を、事業所規模ごとに整理します。

新卒で入社した人の3年以内離職率はどれくらいですか?

令和4年3月卒で、大学卒が33.8%、高校卒が37.9%です。厚生労働省が公表している新規学卒就職者の離職状況の数字で、ラーニーズ人と組織ナビが2026年8月28日に確認しました。大学卒は449,012人が就職して151,911人が3年以内に離職し、高校卒は137,458人が就職して52,129人が離職しています。

ただしこの33.8%と37.9%は、すべての事業所規模を合わせた平均です。自社の規模に当てはめて使える数字ではありません。

事業所の規模で離職率はどれくらい違いますか?

大学卒では、従業員5人未満の事業所が57.5%、1,000人以上の事業所が27.0%です。差は30.5ポイントあります。令和4年3月卒の大学卒について、厚生労働省の資料に載っている規模別の数字を並べます。

事業所規模3年以内離職率(大学卒)離職者数
規模計33.8%151,911人
5人未満57.5%3,524人
5〜29人52.0%17,161人
30〜99人41.9%24,158人
100〜499人33.9%44,380人
500〜999人31.5%20,860人
1,000人以上27.0%41,828人

> 表の要点は、規模が小さいほど離職率が高く、規模の順に例外なく並んでいることです。平均の33.8%に近いのは100〜499人の事業所(33.9%)で、それより小さい規模ではすべて平均を上回ります。

高校卒の場合も同じ傾向ですか?

同じ傾向で、規模による差はさらに大きくなります。高校卒では5人未満が63.2%、1,000人以上が26.3%で、差は36.9ポイントです。

事業所規模3年以内離職率(高校卒)離職者数
規模計37.9%52,129人
5人未満63.2%1,604人
5〜29人54.6%8,504人
30〜99人45.2%12,035人
100〜499人36.7%17,769人
500〜999人29.9%4,689人
1,000人以上26.3%7,528人

> 表の要点は、高校卒の5人未満では6割を超える人が3年以内に離職していることです。1,000人以上の26.3%と比べると2.4倍の水準にあります。

大学卒と高校卒を比べると、1,000人以上の事業所では27.0%と26.3%でほぼ同じです。差が開くのは小さい規模の側で、5人未満では大学卒57.5%に対して高校卒63.2%と5.7ポイント違います。

前の年と比べて離職率は下がっていますか?

全体では下がっていますが、高校卒の小規模事業所だけは上がっています。令和3年3月卒と令和4年3月卒を規模別に比べると、次のようになります。

事業所規模大学卒(令和3年→令和4年)高校卒(令和3年→令和4年)
規模計34.9% → 33.8%38.4% → 37.9%
5人未満59.1% → 57.5%62.5% → 63.2%
5〜29人52.7% → 52.0%54.4% → 54.6%
30〜99人42.4% → 41.9%45.3% → 45.2%
100〜499人35.2% → 33.9%37.1% → 36.7%
500〜999人32.9% → 31.5%31.5% → 29.9%
1,000人以上28.2% → 27.0%27.3% → 26.3%

> 表の要点は、高校卒の5人未満と5〜29人だけが前年より上がっていることです。5人未満は62.5%から63.2%へ0.7ポイント、5〜29人は54.4%から54.6%へ0.2ポイント上昇しています。

大学卒は全7区分すべてで前年より低下しました。高校卒も規模計では38.4%から37.9%へ0.5ポイント下がっています。しかし規模別に分けると、従業員29人以下の事業所では逆に上がっています。規模計の数字だけを見ていると、この動きは見えません。

5人未満の事業所で6割が離職するのはなぜですか?

厚生労働省が公表している事業所規模別の資料に、離職の理由は含まれていません。公表されているのは就職者数・離職者数・離職率で、なぜ離職したのかを示すデータではありません。

ラーニーズ人と組織ナビは、公表資料に書かれていない理由を推測して掲載しません。規模が小さい事業所ほど離職率が高いという事実は資料から確認できますが、その原因が待遇なのか、仕事内容なのか、採用時のミスマッチなのかは、この統計からは判断できません。

この離職率はどうやって計算されていますか?

雇用保険の加入届の情報から算出されています。厚生労働省は、事業所からハローワークに提出された雇用保険の加入届の情報をもとに、学歴ごとに新規学卒者と推定される就職者数を割り出し、離職日から離職者数と離職率を算出していると説明しています。

この作り方から、次の2点に注意が必要です。

  • 雇用保険に加入していない働き方は集計に含まれません。就職者数は雇用保険の加入届から推定した数です。
  • 3年以内離職率は卒業から3年が経過しないと確定しません。2026年8月28日時点で最新の公表対象は令和4年3月卒業者で、令和5年3月卒業者の3年以内離職率はまだ公表されていません。

中小企業が採用計画に使うときは何に注意すればよいですか?

全体平均ではなく、自社の事業所規模に対応する数字を使うことです。使い方を分けると次の3点になります。

  • 従業員29人以下の事業所は、大学卒52.0%以上・高校卒54.6%以上を前提に採用人数を見積もります。全体平均の33.8%や37.9%を基準にすると、必要な採用数を少なく見積もることになります。
  • 3年で半数が離職する前提に立つと、新卒1人あたりの採用・育成費用の回収期間を3年より短く設計する必要があります。
  • 高校卒を採用する場合、29人以下の規模では離職率が前年より上がっている点を織り込みます。大学卒は全規模で改善しましたが、高校卒の小規模事業所は改善していません。

この記事で確認した内容と確認日

ラーニーズ人と組織ナビが2026年8月28日に厚生労働省の公表資料で確認した内容は次の4点です。

  • 令和4年3月卒の就職後3年以内離職率は、大学卒33.8%(就職449,012人・離職151,911人)、高校卒37.9%(就職137,458人・離職52,129人)です。
  • 事業所規模5人未満の3年以内離職率は、大学卒57.5%、高校卒63.2%です。1,000人以上との差は大学卒30.5ポイント、高校卒36.9ポイントです。
  • 大学卒は令和3年3月卒と比べて全7区分で離職率が低下しました。高校卒は規模計では低下しましたが、5人未満と5〜29人では上昇しています。
  • 事業所規模別の公表資料に離職の理由は含まれていません。

最新の数値は厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」のページで公表されます。令和5年3月卒業者の3年以内離職率は、2026年8月28日時点では公表されていません。

確認した公式資料