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公的な支援制度

人材開発支援助成金でeラーニング研修はいくら助成されますか?2026年の2回の改正で上限額と回数が絞られました

eラーニングと通信制による訓練の経費助成の上限額は、受講者1人1訓練あたり中小企業15万円、大企業10万円です。令和8年4月8日の改正で、中小企業30万円・大企業20万円から半額になりました。訓練の時間数にかかわらず一律で適用されるため、200時間の訓練でも上限は15万円です。さらに令和8年8月3日の改正で、事業展開等リスキリング支援コースのeラーニング訓練は同一の労働者に対して1年度で1回までに制限されました。ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に厚生労働省の資料で確認した内容を、改正前後の数字と、対象外になる訓練の具体例まで含めて整理します。

eラーニング研修は人材開発支援助成金でいくら助成されますか?

受講者1人1訓練あたり、中小企業は15万円、大企業は10万円が経費助成の上限です。厚生労働省が令和8年4月8日付で出した変更点の資料に、eラーニングと通信制による訓練の1人1訓練当たりの経費助成の上限額として、この2つの金額が示されています。

上限額は訓練の時間数に関係なく一律です。資料には、訓練の時間数にかかわらず見直し後の上限額が一律で適用されると明記されています。10時間の訓練でも200時間の訓練でも、eラーニングであれば上限は同じ15万円です。

通学制の訓練と組み合わせた場合も同じ扱いになります。資料には、通学制訓練や同時双方向型の通信訓練をeラーニングの訓練・通信制の訓練と組み合わせた場合も、見直し後の上限額が一律で適用されると書かれています。

上限額はいつ、いくらから変わったのですか?

令和8年4月8日に半額になりました。改正前は中小企業30万円、大企業20万円でした。

企業規模見直し前見直し後
中小企業30万円15万円
大企業20万円10万円

改正の幅は中小企業で15万円、大企業で10万円です。どちらも半額で、削られた金額は企業規模によって違います。

ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に確認した厚生労働省の資料は、令和8年4月8日付のLL080408開企04です。資料の見出しは「eラーニングと通信制による訓練の1人1訓練当たりの経費助成の上限額が見直されます」です。

通学制の研修と比べて助成額はどれくらい違いますか?

事業展開等リスキリング支援コースの場合、訓練時間が長いほど差が開きます。通学制の経費助成限度額は訓練時間で3段階に分かれますが、eラーニングは時間数に関係なく一律だからです。

訓練時間中小企業の限度額(通学制など)中小企業の限度額(eラーニング・通信制)差
10時間以上100時間未満30万円15万円15万円
100時間以上200時間未満40万円15万円25万円
200時間以上50万円15万円35万円

200時間以上の訓練では、実施方法の違いだけで限度額が35万円変わります。研修の中身が同じでも、eラーニングで実施すると助成の上限が3分の1以下になる計算です。

賃金助成の扱いにも差があります。厚生労働省の案内には、eラーニング、通信制、定額制サービスによる訓練は経費助成のみで、賃金助成は対象外だと書かれています。事業展開等リスキリング支援コースの賃金助成は1人1時間あたり中小企業1,000円、大企業500円ですが、eラーニングではこの助成を受けられません。

定額制サービスの研修は何が変わりましたか?

支給対象になる労働者の条件が厳しくなりました。令和8年4月8日の改正前は、修了した訓練の標準学習時間が支給申請時において1時間以上である労働者が対象でした。改正後は、標準学習時間が10時間以上である労働者が対象です。

標準学習時間が10時間未満の労働者は、支給対象労働者に含めることができないと資料に明記されています。短い動画講座を多数の従業員に受けさせる使い方は、改正後は助成の対象から外れます。

一方で、訓練側の条件は廃止されました。改正前は、各支給対象労働者が修了した訓練の標準学習時間の合計が支給申請時において10時間以上であることが支給対象訓練の要件でしたが、改正後は廃止されています。

定額制サービスの経費助成には別の限度額があります。厚生労働省の案内には、定額制サービスによる訓練の経費助成限度額は受講者1人1月あたり2万円と書かれています。

申請するときの書類はどう変わりましたか?

提出する書類の種類が入れ替わりました。令和8年4月8日の改正では、定額制サービスによる訓練の書類の取扱いが3点変わっています。

  • 定額制サービスによる訓練実施結果報告書(様式第8-5号)は、対象労働者の数が10人以上の場合は任意の10人分、10人未満の場合は全員分の提出が必要になりました。任意の10人分以外の労働者についても労働局から書類提出を求められる場合があるため、事業所で整備・保管しておく必要があると資料に書かれています。
  • 教育訓練機関が発行する、受講時間が10時間以上である者の一覧表の提出が新しく求められるようになりました。
  • これまで提出を求めていた対象労働者の修了証とLMS情報の写しは、提出が不要になりました。ただし労働局から提出を求められる場合があるため、事業所で整備・保管しておく必要があると資料に書かれています。

書類の総量が減ったわけではありません。提出先が事業所の保管に移っただけで、労働局から求められれば出す前提の資料が増えています。

研修費用が助成の対象にならない場合はありますか?

申請事業主と密接な関係にある者との取引が対象外です。令和8年4月8日の改正に関する資料には、申請事業主と密接な関係にある者との間の訓練実施に係る経費は経費助成の支給対象にならないと書かれています。

資料には、対象外にあたる経費として講師謝金、施設・設備の借上費、受講料、入学料等が挙げられています。密接な関係にある者として資料の図に示されているのは、申請事業主の代表者等の配偶者、代表者等の3親等以内の親族、申請事業主の親会社と子会社、申請事業主の代表者等または申請事業主が雇用する者が代表者等を務める教育訓練機関です。

グループ会社の研修部門に外注する形の社内研修は、この規定に当たる可能性があります。申請の前に、教育訓練機関の代表者と自社の資本関係を確認してください。

事業展開等リスキリング支援コースは2026年8月に何が変わりましたか?

受講回数に上限が入り、対象にならない訓練の範囲が示されました。厚生労働省が令和8年8月3日付で出した資料に、2つの変更点が書かれています。

受講回数の上限は2段構えです。資料には、事業展開等リスキリング支援コースで助成が受けられる訓練の受講回数は同一の労働者に対して1年度で3回まで、このうちeラーニングによる訓練の場合は同一の労働者に対して1年度で1回までと書かれています。

区分同一の労働者に対する1年度の上限
コース全体の受講回数3回
うちeラーニングによる訓練1回

1年度の数え方も定められています。支給申請日を基準として、4月1日から翌年3月31日までが一の年度です。算入されるのは令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく訓練の受講だけだと資料に注記されています。

不支給になった計画の扱いにも説明があります。資料の例では、eラーニング訓練で2回目に当たる計画が不支給になった場合、その計画は助成が受けられる受講回数に算入せず、次の計画をコース全体で3回目として数えると示されています。

助成の対象にならない訓練はどんな内容ですか?

DX化・GX化に関する訓練のうち、間接的な知識や共通の素養にとどまるものです。令和8年8月3日の資料には、職業または職務に間接的に必要となる知識・技能を習得させる内容のものと、職業または職務の種類を問わず職業人として共通して必要となるものが、助成対象外になると書かれています。

資料には判断の分かれ目が具体例で示されています。

訓練の例助成の扱い資料に書かれた理由
生成AIを活用して商品提案書の構成案作成、文章生成、修正方法を学ぶ営業担当者向けの訓練対象営業担当者の具体的な業務に直結し、そのまま活用可能な内容であるため
生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練対象外特定の業務への具体的適用を伴わない汎用的内容であるため
DXの概念、デジタル技術の概要、データ活用の考え方を学ぶ訓練対象外DX化を進める上での共通知識の習得にとどまり、業務に直接適用される内容ではないため
脱炭素の基本理念や国際情勢、GX化を進める上で企業に求められる対応を学ぶ訓練対象外GX化を進める上での共通知識の習得にとどまるため
自社のエネルギー使用量データの収集方法、CO2排出量算定ルールに基づく計算手順を学ぶ訓練受講者によるCO2排出量算定業務を担当する者が対象なら業務プロセスに直接組み込まれるため対象、人事や営業に従事する者が対象なら対象外

同じ訓練でも受講者によって扱いが変わる点が、最後の例に示されています。訓練の名前ではなく、受講者の職務と訓練内容の距離で判断される仕組みです。

令和8年8月3日の改正には経過措置があります。資料の注記に、今回の変更には経過措置があるため詳しくは支給要領・パンフレットで確認するようにと書かれています。

教育訓練休暇制度の助成は申請の時期が変わりましたか?

変わりました。制度導入日から3年を経る前でも支給申請ができるようになりました。教育訓練休暇等付与コースの変更点として、令和8年4月8日の資料に書かれています。

時点支給申請ができるタイミング
改正前制度導入・適用計画期間終了日(制度導入日から3年)の翌日から起算して2か月以内
改正後制度導入・適用計画期間中に支給要件を満たした場合、制度導入日から3年を経る前でも申請できる

改正後の申請にも下限があります。制度の定着および活用を図る観点から、制度導入日から3年を経る前の支給申請は、制度導入日から起算して6か月を経過した日の翌日から行うことができると資料に書かれています。

資料には申請例も示されています。制度導入・適用計画期間が令和8年5月1日から令和11年4月30日で、令和8年8月1日に支給要件を満たした場合、支給申請期間は令和8年11月2日から令和11年6月30日です。

要件が1つ廃止されました。制度導入・適用計画期間の初日から1年ごとに被保険者1人以上に休暇を付与する要件は廃止されたと資料に書かれています。この改正は令和8年4月8日より前に計画届を提出している事業主も対象です。

2026年9月時点で研修の計画をどう組み直せばよいですか?

実施方法と受講者の選び方を先に決めることです。人材開発支援助成金では、2026年の2回の改正で、eラーニングの上限額、eラーニングの受講回数、対象になる訓練内容の3つが同時に絞られました。

金額の面では、長時間の訓練ほど通学制との差が開きます。事業展開等リスキリング支援コースで200時間以上の訓練を行う場合、通学制なら中小企業の限度額は50万円、eラーニングなら15万円です。

回数の面では、同一の労働者に対するeラーニング訓練は1年度で1回までです。同じ従業員に複数のオンライン講座を受けさせて助成を受ける組み方は、令和8年8月3日以降に提出する計画届では通りません。

内容の面では、受講者の職務と訓練内容の距離が判断の軸になります。汎用的なDX入門講座を全社員に受けさせる形は対象外で、特定の業務を担当する従業員にその業務の手順を学ばせる形が対象です。ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に確認した令和8年8月3日の資料には、この判断が5つの具体例で示されています。

確認した公式資料