公的な支援制度
教育訓練休暇給付金は何日分もらえますか?雇用保険の加入期間ごとの給付日数と支給要件を厚生労働省の資料で確認しました
教育訓練休暇給付金の所定給付日数は、雇用保険の加入期間が5年以上10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日です。令和7年10月1日に創設された雇用保険の給付で、在職中に教育訓練を受けるための無給の休暇を取得した期間に、失業給付に相当する給付を受けられます。支給要件は3つあり、休暇開始前2年間に12か月以上の被保険者期間があること、休暇開始前に5年以上雇用保険に加入していた期間があること、業務命令によらず就業規則等に基づく無給の休暇であることです。ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に厚生労働省の資料で確認しました。
教育訓練休暇給付金は何日分もらえますか?
雇用保険の加入期間で3段階に分かれます。厚生労働省の資料には、加入期間ごとの所定給付日数が示されています。
| 雇用保険の加入期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 5年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
加入期間が5年に満たない人は対象になりません。支給要件に、休暇開始前に5年以上雇用保険に加入していた期間があることが含まれているためです。
給付日額の計算方法も定められています。厚生労働省の資料には、給付日額は原則として休暇開始前6か月の賃金日額に応じて算定され、失業給付の算定方法と同じだと書かれています。
いくらもらえますか?
失業給付に相当する額です。厚生労働省の資料には、雇用保険の一般被保険者が在職中に職業に関する教育訓練を受けるための休暇を取得した場合、休暇期間中に失業給付に相当する給付を受けることができると書かれています。
資料には支給額のイメージも示されています。額面月収350,000円の場合、給付月額は約195,000円です。
月収の6割弱が目安になる、という水準です。ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に確認した厚生労働省の資料には、この1例だけが掲載されています。実際の額は休暇開始前6か月の賃金日額から算定されます。
支給要件は何ですか?
3つあります。厚生労働省の資料の主な支給要件の欄に、次の内容が示されています。
- 休暇開始前2年間に12か月以上の被保険者期間があることが1つ目です。原則として、11日以上の勤務実態がある月が被保険者期間として算定の対象になります。
- 休暇開始前に5年以上、雇用保険に加入していた期間があることが2つ目です。離職期間等がある場合であっても、一定の要件に合致すれば加入期間を通算できます。
- 業務命令によらず、就業規則等に基づき教育訓練を受けるための無給の休暇を取得していることが3つ目です。
3つ目の要件には2つの条件が入っています。業務命令ではないことと、無給であることです。会社が命じた研修のための休暇や、有給で処理した休暇は対象になりません。
会社側には何が必要ですか?
就業規則等の整備です。厚生労働省の資料の支給までの流れには、事業主が行うこととして、教育訓練休暇に関する就業規則等の整備が最初に挙げられています。
事業主の手続きは3つあります。
- 教育訓練休暇に関する就業規則等を整備することが1つ目です。
- 労働者から教育訓練休暇取得確認票を受け取り、賃金月額証明票・教育訓練休暇給付金支給申請書等を労働者本人に対して交付することが2つ目です。
- ハローワークに賃金月額証明書等を提出することが3つ目です。
労働者だけで手続きは完了しません。厚生労働省の資料には、教育訓練休暇の取得に当たっては事業主の承認・手続が必要になるため、取得にあたっては事業主とよく相談するようにと書かれています。
手続きの期限はいつですか?
休暇開始の直後に動きます。厚生労働省の資料の流れには、2つの期限が示されています。
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 事業主に教育訓練休暇取得確認票を提出 | 休暇開始日の翌日から起算して10日以内 |
| 事業主から交付された書類に記入し、全てハローワークへ提出 | 休暇開始日から起算して30日以内 |
休暇に入ってから10日以内に会社への提出が必要です。休暇の準備段階で書類の流れを決めておかないと、期限に間に合わない可能性があります。
その後の手続きも定期的に発生します。厚生労働省の資料には、休暇開始日から起算して30日を経過するごとに認定申告書を提出すると書かれています。提出のたびに審査・支給決定が行われる仕組みです。
給付日数はどれくらいの長さの休暇に相当しますか?
90日でおよそ3か月です。所定給付日数を暦の日数として数えると、加入期間5年以上10年未満の90日が約3か月、10年以上20年未満の120日が約4か月、20年以上の150日が約5か月にあたります。
認定申告書の提出回数も日数から計算できます。厚生労働省の資料には、休暇開始日から起算して30日を経過するごとに認定申告書を提出すると書かれています。ラーニーズ人と組織ナビが日数から数えると、90日で3回、120日で4回、150日で5回です。
| 雇用保険の加入期間 | 所定給付日数 | おおよその月数 | 認定申告書の提出回数の目安 |
|---|---|---|---|
| 5年以上10年未満 | 90日 | 約3か月 | 3回 |
| 10年以上20年未満 | 120日 | 約4か月 | 4回 |
| 20年以上 | 150日 | 約5か月 | 5回 |
月数と提出回数は、厚生労働省の資料に書かれた給付日数と30日ごとの認定という2つの記載から計算した目安です。実際の日程は休暇開始日によって変わります。
受け取ると失業給付に影響はありますか?
一定期間は他の給付を受けられません。厚生労働省の資料の注意事項には、教育訓練休暇給付金を受給した場合、原則として一定期間は失業給付等の雇用保険制度に基づく給付金を受給できないと書かれています。
教育訓練給付金への影響はありません。同じ注意事項に、教育訓練給付金の支給要件期間には影響しないと明記されています。
休暇を取って学び直した後にすぐ退職する計画がある場合は、この制限が効いてきます。ラーニーズ人と組織ナビが2026年9月10日に確認した資料には、期間の長さまでは記載されておらず、詳細はパンフレットとホームページで確認するよう案内されています。
会社にとってどんな意味がありますか?
長期の学び直しを、会社の持ち出しなしで支える仕組みです。給付は雇用保険から支払われるため、無給の休暇であれば会社が賃金を負担しません。
会社が用意するのは制度と手続きです。就業規則等に教育訓練休暇を定めることと、休暇取得時に書類を交付してハローワークへ提出することの2つが会社側の作業になります。
対象になるのは勤続の長い社員です。支給要件に雇用保険の加入期間5年以上が含まれるため、新卒入社から5年未満の社員は使えません。加入期間20年以上の社員であれば150日分の給付があり、5か月近い休暇を給付付きで取得できる計算になります。
制度はいつからありますか?
令和7年10月1日からです。厚生労働省は、令和7年10月から教育訓練休暇給付金が創設されることを事前に告知しています。
ラーニーズ人と組織ナビが確認した資料の管理番号はLL070707保02です。令和7年7月7日付で作成された労働者向けの簡略版で、都道府県労働局・ハローワークの名義で出されています。
詳細な要件は別の資料にあります。厚生労働省の資料には、教育訓練休暇給付金の支給に関しては別途詳細な要件があるため、「教育訓練休暇給付金のご案内」パンフレット及びホームページを確認し、不明な点は住居所を管轄するハローワークに問い合わせるようにと書かれています。
確認した公式資料
- 厚生労働省 教育訓練休暇給付金のご案内(簡略版・LL070707保02)
https://www.mhlw.go.jp/content/001570885.pdf - 厚生労働省 教育訓練休暇給付金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koyouhoken/kyukakyufukin.html - 厚生労働省 令和7年10月から「教育訓練休暇給付金」が創設されます
https://www.mhlw.go.jp/stf/web_magazine/closeup/06.html